ホラー 邦画

最恐の共演!ホラー映画『貞子VS伽椰子』のネタバレと評価!

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ジャパニーズホラーが誇る二大スター(?)が豪華競演を行うのが『貞子VS伽椰子』です。

まるで怪獣映画みたいなタイトルですが、中身の方まで怪獣映画のそれなのでしょうか?

ちゃんとホラー映画として機能しているのでしょうか?

『貞子VS伽椰子』波乱の幕開けです。




 

あらすじ・作品情報

貞子VS伽椰子

女子大生の有里(山本美月)は、あるビデオを再生する。

それは、観た者に貞子から電話がかかってきて、2日後に死ぬという「呪いの動画」だった。

一方、女子高生の鈴花(玉城ティナ)は引っ越し先の向かいにある「呪いの家」に入ってしまう。

霊媒師の経蔵(安藤政信)は二つの呪いを解くために、呪いの動画の貞子と呪いの家に居る伽椰子を激突させようとするが……。

引用元:Yahoo!映画

リングシリーズでお馴染みの「貞子」と、呪怨シリーズの「伽椰子」がVSという、まさに常軌を逸した作品です。

ジャパニーズホラー映画ファンの方は必見です!

 

『貞子VS伽椰子』の予告編

 

『貞子VS伽椰子』の良かったところ

不気味すぎる古い民家

本作には、いかにも昭和といった年季が入りまくった住宅が登場します。

ここが惨劇と対決の舞台になるのですが、日本人が容易に想像できる古いタイプの民家で、視聴者の近所にもあるような普通の外観、ありふれた内装です。

その身近さがリアリティを演出し、遠い異国が舞台の外国映画にはない魅力です。

 

外観、内装、構造、全て見慣れた古い民家のはずなのに、ひたすら不気味に感じるのはスタッフの努力の賜物です。

リアルな廃墟感を作り上げるために汚し、照明に工夫を凝らし、画角を考え、不安をかきたてる効果音やBGMをあわせます。

テレビ番組『劇的ビフォーアフター』の逆パターンとでもいうべきか、一週間もあればどんなピカピカの新築も呪いの家にできるのではないでしょうか。

そのくらい不気味で足を踏み入れてはいけない雰囲気が出ているのです。

 

これぞ日本式!テイクアウトの恐怖

モンスターやゴーストのほとんどが物理的に攻撃し、人間側も物理的に反撃するアメリカンスタイルに対し、日本のそれはあまりぶん殴ってきません。

その代わり、日本にはテイクアウトがあります。

 

異世界(または霊界)にもっていかれると予測される呪いや恨み満載のテイクアウトは、物理的に抵抗できる要素がなく、銃をぶっぱなせば撃退できる可能性があるアメリカンスタイルと毛色が違います。

異世界に連れて行かれることは、ただ死ぬよりもずっと苦しい目にあう可能性があり、想像力が豊かな人であればあるほどテイクアウトの方が怖くなるという仕組みです。

この抵抗手段がないテイクアウトが「狙われたら終わり」という絶望感に結びつき、ジャパニーズホラーの根幹を成しています。

 

とある勇者
アメリカでリメイクされると、ほとんど直接物理攻撃が追加されるので、やっぱり日本人とアメリカ人は感性が違うのだなと思い知らされるね。
私は日本式のテイクアウトの方がずっと怖いと感じるね。
はらちゃん

 

聴覚を攻めてくる呪怨ファミリー

『リング』よりは新しいですが、『呪怨』シリーズもベテランの域に達し、そのホラー要素や演出はアメリカでリメイクされるほど。

そんな円熟味に達した呪怨ファミリーは、今作でも「これぞ呪怨!」といった「文字でその音を表記するとギャグでしかないけど、実際観ているとめちゃくちゃ効果的」な独自性あふれる聴覚攻撃を仕掛けてきます。

 

猫好きを欺いた上、恐怖のどん底に叩きこむ俊雄の鳴き声。

カ行をとことん活用するスタイルでは他の追随を許さない伽椰子。

このコンビが織り成す恐怖は言わずもがな必見です!

 

とある勇者
伽椰子関連の音声を三日ほど枕元で流されたら、フィクションだと分かっていても重度のノイローゼになる自信が私にはあります。笑
それほど特徴的で、鬼気迫る映像が思い浮かぶ音声なのです。
はらちゃん

 

チラリズムが魅力(?)の貞子

一口にチラリズムといっても、一部パーツの血流がよくなるものばかりではありません。

ホラー要素としてのチラリズムも存在し、今作での貞子は存分にそれを活用しています。

半開きのドアは洋の東西を問わず恐怖の対象です。

異世界から何かやってくるような想像力が働きますし、肉食獣が侵入してくるかも知れないという、人類がウホウホ言っていた頃からの本能的な怖さもあります。

 

他人の家にお邪魔するのが大好きな貞子自慢の長髪からは、顔や目がチラリズム。

伽椰子と比べるとフェミニンな格好をしておりまし、スタイルもいいので、すらりとした足がちらちら見え隠れすると、男性は貞子派に加わることでしょう。

 

陰と陽の対比

話がつながるまで並列して貞子と伽椰子の話が進む『貞子VS伽椰子』では、話がこんがらがるのを防ぐためか、前者と後者の主人公にはっきりとした違いを設けています。

それが分かりやすいほどの陰と陽の対比なのです。

貞子パートの主人公ユリは行動的で眉もりりしく、イケメンのような顔と性格をしております。

対する伽椰子パートの主人公スズカは茫洋とした雰囲気。

無口で受動的な性格をしています。

 

ホラー映画にぴったりのミステリアスな雰囲気をもつスズカが陰だとしたら、戦う女主人公的な意思の強さをもつユリは陽。

昔ながらのおびえるだけの女主人公VS現代の戦う女主人公という対比でもあります。

ユリの男前感は相当に強く、友達おもいで自己犠牲もいといません。

物語をぐいぐい引っ張っていきます。

対するスズカはひたすら流されるだけで、これといった提案や意見を口にしません。

 

別タイプの女主人公が揃うのは非常に珍しく、その対比が味わえる本作もまた貴重です。

 

とある勇者
二人別タイプがそろったので、ホラー映画としての怖さが二倍に・・・。とはなりませんけれども。笑
個人的には独特のはかなげな雰囲気をもつスズカの方がこの映画にはまっている感じがするね。
はらちゃん

 

キャラの濃い脇役たち

途中まで並行して二つの話が進み、人物を掘り下げるための時間が不足しているためか、脇役のキャラはかなり濃いめで、人物描写の手間を省いております。

自分の研究のためには命を危険にさらす学者バカ。

やたらと良い声のホウリュウ。

オレ様キャラのケイゾウと子供助手。

人物描写で時間をさいてだらだらするよりは、割り切ってキャラ付けしていくのは正解だと思います。

 

『貞子VS伽椰子』のイマイチなところ

一部キャラに共感できない

主人公たちに感情移入できないと、物語の怖さが減ってしまうのがホラー映画ですが、『貞子VS伽椰子』では共感しにくいキャラが複数います。

貞子パート主人公ユリの友達ナツミが自己中心的な性格をしていて、自己を犠牲にしてまで友達を救おうとしたユリがかわいそうになります。

貞子出現の原因を作っておきながら責任転嫁をし、あまつさえ道連れ欲しさに呪いのビデオをネットにアップロードしてしまいます。

ユリの性格の良さを描くための対比として性悪に設定されたのでしょうが、ちょっとひどすぎて共感できません。

 

共感できないと、そのキャラが死のうがどうでもよくなるので、ホラー映画としての緊迫感が薄れてしまいます。

積極的に視聴者をイライラさせるのがナツミなら、消極的にイライラさせるのが伽椰子パート主人公スズカ。

ミステリアスな雰囲気はホラー映画にぴったりなものの、感情が乏しすぎて人間味がありません。

 

とある勇者
父母の死にショックを受けたあと、親の死に言及させ家族仲の良さを感じさせたり、悲しんでいる演出があった方が、視聴者は共感しやすいんじゃないかな?
確かにそれがないと、「父母の死をどうとも思わぬ酷薄なキャラ」になって、感情移入しづらくなってしまうね。
はらちゃん
とある勇者
感情の起伏がないキャラにも、ニーズがあるにはあるんだけどね・・・。

 

かゆい所に手が届かないリアリティ

ジャパニーズホラー界の二大スター(?)が競演するお祭り的な作品でもありますが、もう少しリアリティに力を入れて欲しかったです。

専門性が薄く、参考文献や参考資料に関する言及がなかったり、四人の死を通報するでもなく死体を放ったらかしにしてその場を去ったり、封印用に準備した井戸の作り物感がひどかったり、序盤で飛び降りをはかる女性がのぼった高さが大したことなかったりと、ちょこちょこ物足りない箇所があります。

 

とある勇者
予算の関係もあるんでしょうけど、もうちょっと工夫しないと、身近な恐怖を感じやすい素材(日本の現代社会)を使ったことが裏目となってしまうね。
比較対象がそばにある現代日本の素材は、遠くにある外国のものよりもずっとあらが目立っちゃうんですね。
はらちゃん

 

コントにも見えるシーンや理論

ホラーと笑いには親和性があります。

あるがゆえに「全力で怖がらせにきてるけどギャグにしか見えないシーン」が誕生するわけです。

『貞子VS伽椰子』もその例に漏れず、若干コントみたいなシーンや理論が見られます。

 

霊能者ホウリュウの助手が自らの首を折るシーンは、CGや画角のためか不自然きわまりなく、ふざけているように見えます。

終盤に登場する融合シーンも「ドラゴンボールのフュージョンかな?」と言いたくなる発想が単純な混ざりっぷり。

グロテスクと言えばグロテスクなんですが、ジャパニーズホラーの売りはグロさではないので、無理矢理合体させて謎のクリーチャーを作らなくても良かったと思います。

 

呪いをもって呪いを制すやり方は「呪い同士がぶつかりあうので呪いがゼロ」という理論のため、お笑いコンビのサンドイッチマン伊達の「カロリーゼロ理論」に近く、一部のお笑い好き視聴者は「まんまカロリーゼロ理論か!」と思ったことでしょう。笑

ちなみにケイゾウの発想に著しく似ているカロリーゼロ理論の内容は「カロリー同士がぶつかりあうからカロリーゼロ」というものです。

 

ほとんど何も解決していないケイゾウ

颯爽と登場し、オレ様キャラで有能そうな様子を見せていたケイゾウ、何も解決できてないです。

「カロリーゼロ理論」にも似た「呪いゼロ理論」は失敗、井戸での封印も失敗、その最後もあっけなく、対貞子伽椰子に関しては態度と実力が正比例しない雑魚キャラと化しています。

それだけ貞子伽椰子の実力がすごかったのでしょうが、最後にもう一つぐらい見せ場が欲しかったところです。

 

思わせぶりな姿や年齢の子供助手もレーダーのように感知できるだけで、服装や外見のインパクトに比べ能力がささやか。

すごい隠し球をもっているのではと期待して見ていたら、最後は普通の子供みたいにわめいて終わるというつまらなさ。

だいたい助手を子供にする意味はあったのでしょうか?

 

とある勇者
別段演技がうまかったとも思えないし、喋りも同じ調子だったしね。
ケイゾウともども「番茶も出花」的な最後は薄味のキャラだね。
はらちゃん

 

『貞子VS伽椰子』はこんな人にオススメ

『貞子VS伽椰子』は下記のような人にオススメできる映画です!

こんな人にオススメ

  • 『リング』『呪怨』シリーズを欠かさず視聴している方
  • 身近な恐怖を感じたい方
  • 腕力一辺倒ではないジャパニーズホラーの演出が好きな方
  • ミステリアスな少女が好きな方
  • 昭和感のある民家が好きな方
  • 濃いキャラクターが好きな方
  • イベントやお祭りが好きな方

一般的なホラー要素も持ちながら、バトル要素など若干ホラーから脱線している部分もあるので、もしかしたら好き嫌いが分かれる作品かもしれません。

 

『貞子VS伽椰子』の口コミ

まさしく夢の共演ですね!笑
はらちゃん

 

王道のホラー要素ももちろんありますので、ホラー的涼しさは感じられると思いますね。
はらちゃん

 

バトル要素もあるので、ホラー要素と組み合わせるとネタに感じる方も多いのではないでしょうか・・・。
はらちゃん



 

『貞子VS伽椰子』を視聴できるVOD

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『貞子VS伽椰子』のまとめ

ホラー映画『貞子VS伽椰子』についてご紹介しました。

二つの話を並行して進める力わざを駆使した割に、最後はどうにか話がまとまっているのが『貞子VS伽椰子』です。

『リング』『呪怨』のシリーズ二つが好きな人はもちろん、予備知識がない人でも楽しめる作品です。

登場人物を含め雰囲気はしっかりしており日本的な怖さを十分引き出せているものの、所々無茶なシーンや理論が見受けられます。

お祭り感に免じ目をつぶってあげましょう。

総合評価

3.5点 / 5.0点

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

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