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哀愁漂うエンディング!映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のネタバレと評価!

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今回は映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のレビューを行います。

本作は青木琴美先生の少女漫画が原作となっています。

この映画で特筆すべき点は、小枝理子を演じた大原櫻子の活躍です。

彼女は一般公募のオーディションの中から満場一致で抜擢されたということで、そのフレッシュな魅力と歌唱力に大注目です。

ちなみに、私は原作未読ですのでご理解いただければと思います。

それでは早速レビューを開始します。




 

あらすじ・作品情報

カノジョは嘘を愛しすぎてる

人気バンドCRUDE PLAYのメンバーだったものの、デビューする前に抜けた小笠原秋(佐藤健)。

サウンドクリエイターとしてバンドに楽曲を作ってきたが、ビジネス優先な音楽業界にうんざりしていた。

そんなある日、CRUDE PLAYのファンだという女子高生・小枝理子(大原櫻子)と出会い、彼女に正体を明かさず恋人同士になる。

理子との日々に安らぎを覚える秋だったが、類いまれな歌声を持つ彼女を音楽プロデューサーの高樹(反町隆史)がスカウトしたことで……。

引用元:Yahoo!映画

 

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の予告編

 

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の良かったところ

新人大原櫻子の堂々とした演技!

女子高生の小枝理子を演じるのは、同じく当時女子高生だった新人大原櫻子。

彼女はオーディションの時点で抜群の歌唱力を披露していたという、エピソードに恥じないパフォーマンスを見せてくれます。

本作は彼女なしでは絶対にありえない映画だったと言えますね。

 

あどけなさの中に潜む芯の強さ、淀みなくまっすぐな心をもつ小枝理子をこれ以上ないくらいの表現力で演技しました。

肝心の歌声も非常に伸びがありパワフルで、青空の下で歌う姿が実に爽快でした。

 

彼女は本当に見ているだけで魅力がありますよね。

理子は天然で素直なキャラクターであり、佐藤健演じる秋が後ろめたさ全開のキャラなので、そのあたりが好対比となっていました。

 

しかし、彼女は全く高校生に見えないほど堂々とした演技をしています。

これが演技ほぼ初とは思えないほど、場数を踏んで慣れたようにも見える落ち着いた雰囲気がとても魅力的でした。

 

とある勇者
演技もさることながら、マッシュルームヘアーもよく似合っていたね!
いわゆるアイドル顔ではない可愛らしさがとてもチャーミングですね!
はらちゃん

 

ほろ苦いお別れのシーン

物語中盤で、秋は理子に別れを告げます。

彼は本心では理子を好きなのですが、彼女の音楽業界での未来を考慮し、彼女から手を引くことを決意します。

それを彼女に告げるシーンがなかなか切ないです。

 

お互いに好きな気持ちはありながらも、オトナの事情で一歩下がらなければならない秋の苦悩がよく伝わります。

秋はとても悲しくてヤケになってしまいますが、不思議なことに、この瞬間に新しい曲のイメージがどんどん湧いてきてしまいます。

このシーンは秋の人間としての弱さと作曲家としての才能が感じられる絶妙な描写でした。

 

とある勇者
佐藤健はこのシーンでの演技が最も気合い入っていたような気がしたね。
階段で密かに苦悩する姿がとても印象的でしたね。
はらちゃん

 

音楽ビジネスの難しさを学ぶことができる

秋はもともと音楽的才能がズバ抜けていましたが、どうしても売れるための音楽に傾倒していく自分のグループ(クリプレ)が許せなくなり、プレイヤーとして表舞台から姿を消します。

秋が抜けた後のクリプレは、反町隆史演じる音楽プロデューサー・高樹総一郎によって大成功を収めますが、彼らも彼らで自分達の音楽ができず悩んでいます。

 

自分がやりたい音楽を徹底しようとする秋と、「売れるためには演奏技術なんていらない」と考える総一郎、売れるために自分たちを押し殺してパフォーマンスを続けるクリプレのメンバー・・・。

映画を観ていて音楽業界で成功するための難しさを理解できました。

 

とある勇者
音楽業界が猛烈な勢いで、目まぐるしく状況が変化していくのが見て取れるね。
フレッシュな理子達がどのように振り回され、活躍していくのかも見どころだね!
はらちゃん

 

哀愁漂うエンディング

エンディングは、理子がデビューライブを終えた後のライブ会場です。

瞬の計らいで秋と理子の2人は再び会うことになりますが、ここでいきなりセッションして歌った曲は秋が理子をイメージして作ったという曲「ちっぽけな愛のうた」。

 

夕暮れが美しい景色をバックに秋と理子がセッションしながら、映画はそのままエンディングを迎えます。

エンドクレジット後のシーンで2人は唇を重ねますが、彼らは結局再び結ばれたのでしょうか?

それともひとまずの別れを迎えたのでしょうか?

この辺りハッキリしませんが、なかなか考えさせられるエンディングだったと思います。

 

とある勇者
佐藤健もバッチリ長尺でベースを演奏しているね。
2人とも相当な練習を重ねたであろうクライマックスのシーンは必見です!!
はらちゃん

 

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の惜しいところ

主人公に共感できない

佐藤健演じる秋ですが、どうにも彼に共感できない部分があります。

そもそもどうして彼だけが音楽の才能が秀でているのか、劇中では彼は天才のような扱われ方をしていますが、その音楽性のルーツがよくわからないのが残念でした。

 

また、実際に彼が作曲したとされる音源も、天才と言われるだけの才能を感じるかと言われたら「??」でした。

タイトルにもあるように、彼は当初理子に対していくつかウソをついていたわけですが、そもそもウソつく理由がまったく釈然としませんし、25際の大人が白昼堂々と女子高生に手出しちゃダメでしょ!と倫理的な部分で気になってしまいました。笑

 

彼ほどの音楽の才能がありながら、ビジネス音楽に馴染まないのでクリプレで演奏しないというスタンスを持つくらいだから、相当こだわりの強いストイックな人間性のはずなんですよね。

女子高生を引っ掛けるチャラい感じなのか真面目なのか、共感しにくい部分がありましたね。

 

秋のライバル心也の存在が微妙

本作で秋の音楽に関して、ライバルとなる存在がいます。

秋脱退後のクリプレに加入した心也です。

心也は秋の音楽性を認めながらも常に野心があり、自分の爪痕を残そうとあの手この手で秋に挑戦的な態度をとります。

秋の1番大切な理子に対しても、プロデュースを申し出たりと積極的です。

 

しかし、原作未読で本映画を観た人は、この心也のキャラクターに中途半端さを感じると思います。

というのも、秋の音楽のライバルになるにも全く太刀打ちできていませんし、理子を巡ってライバルになるのかと思いきやそんなそぶりもありませんし・・・。

原作でどれだけ彼が秋を脅かしたのか分かりませんが、本作ではただギラギラしていて、何もしていないキャラクターという印象が残りました。

もしかしたら、これは心也を演じた窪田正孝の演技力が強烈すぎて、彼の表現力と役の存在感がマッチしていなかったのかもしれませんね。

 

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』はこんな人にオススメ

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は下記のような人にオススメできる映画です!

こんな人にオススメ

  • 少女漫画が好きな人
  • 嘘をつく男性を信じてみたい人
  • フレッシュな女子高生の活躍を見たい人
  • 佐藤健が好きな人
  • 窪田正孝も好きな人
  • 音楽映画が好きな人
  • バンドミュージックが好きな人
  • パワフルな歌声を聴きたい人
  • ペプシコーラが好きな人

ウブで純粋な女子高生と音楽製作に情熱を注ぐ嘘つき男とのワケあり恋愛物語です。

脇を固める俳優陣の豪華さと、混沌とした物語の中を突き抜けるように爽やかに歌う大原櫻子のパフォーマンスが見所です。

最近人気の佐藤健や窪田正孝がいるのもポイント高しですね!

なぜか唐突にペプシコーラ(ペプシネックス)がやたらと出るシーンがあるのですが、当時タイアップ企画でもあったのでしょうか?

映画を観終わった後無性にペプシコーラが飲みたくなりました。笑




 

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』を視聴できるVOD

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『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のまとめ

映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』についてご紹介しました。

私は原作未読でしたが、なかなか楽しむことができました。

とにかく小枝理子を演じた大原櫻子の魅力が爆発していましたね。

いわゆるアイドル顔ではないのですが、あどけなくてふわっとした可愛さのある天使のような存在でした。

歌声ももちろん唯一無二ですし、まさしく彼女なしではありえない映画だったと思います。

音楽業界で成功する難しさも学ぶことができ、この後2人はどうやって音楽と向き合っていくのか、いろいろ想像しながらストーリーを楽しむことができました。

健康的でパワフルな理子を見ているだけでお腹いっぱいになれた映画でした。

総合評価

3.0点 / 5.0点

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

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