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ベッシー・スミスの人生を綴る!音楽映画『ブルースの女王』のネタバレと評価!

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今回は映画『ブルースの女王』のレビューを行います。

1920〜1930年代にかけて活躍した「ブルースの女帝」ベッシー・スミスをモデルにした伝記映画です。

ベッシーはブルースの女王として、その後も多くのアーティストに影響を与え、音楽史に名を残すほどの歌手です。

お恥ずかしながら、私は本作を観るまで彼女のことを知りませんでした。

偉大なアーティストであるベッシー・スミスの人生を綴った本作を心してレビューしたいと思います。




 

『ブルースの女王』の良かったところ

豪快すぎるベッシーのエピソードの数々

主人公ベッシーのあまりに豪快なエピソードに驚きます。

彼女はとにかくエゴイストで、自己顕示欲と自分のモノに対する執着心がすさまじいです。

おまけにバイセクシャルで性欲も人一倍なので、常に男や女とイチャついています。

さらにさらに、大食漢に大酒飲みと、生まれながらの大物気質を持ち合わせた存在です。

ついでに腕っ節も強く、喧嘩っ早い性格まであるんです。

彼女の声量はもちろんのことですが、カラダも態度もスケールも全てがデカすぎる!

本当に豪快な人間だというのがよく伝わりました。

 

私が彼女の豪快エピソードで驚いたのが、ベッシーが酒場で殴りつけた男性に仕返しとして、通りで脇腹を刺されてしまったシーンです。

脇腹を刺されて入院するも、自分が立つステージのためなら痛くも痒くも無いといった感じで、圧倒的なステージングを見せてくれます。

 

また、黒人たちが集まるライブに白人至上主義のクー・クラックス・クラン(KKK)が押し入ってきた時も、怯むどころかハンマーを持って彼らを追い出してしまうという男性顔負けな豪快シーンでした。

これらのエピソードがどこまで事実に基づいたものなのかはわかりませんが、これだけ名声が世に残り続ける彼女の人間性として納得できる破天荒なエピソードでした。

 

ベッシーを演じたクイーン・ラティファのパフォーマンス

豪快すぎるベッシーを演じたのはクイーン・ラティファ。

この破天荒な人物を説得力のある演技と存在感で見事に表現してくれました。

彼女は元々がラッパーで、彼女自身も女性ラッパーのパイオニアとして有名なんだそうです。

同じアーティストのパイオニアとして何か共感できる部分があったのでしょうか、ラティファの歌やパフォーマンス全てにベッシーの魂が乗り移ったかのような名演技でした。

 

本業が音楽アーティストということで、ラティファの歌唱力は疑いようがありません。

「建物が揺れるほどの声量」と評されたベッシーの歌唱力を見事に表現していました。

 

とある勇者
彼女自身長身で恰幅も良いので、本当に堂々としたベッシーがそこにいるかのような錯覚を受けたね。
本作は彼女なしでは絶対にありえない映画だったと思います。
はらちゃん

 

1920〜30年代のアメリカの描写が興味深い

本作でベッシーが活躍した当時のアメリカの描写がなかなか興味深いです。

 

まずは黒人に対する扱い。

歌のオーディションなどで黒人を雇うか判断する基準が「紙袋の色より黒くないか」なのです。

これより肌が黒い黒人は即不採用となってしまいます。

これを逆手に取ったのか、のちにベッシー自身が自分のステージのオーディションをする際には「紙袋より黒いこと」を条件としています。

紙袋を基準にするなんてとんでもない話ですが、実際に当時のアメリカであったエピソードなのでしょうか?

 

僅かながらKKKや世界恐慌のエピソードも登場します。

当時のアメリカといえば大不況に苛まれたはずですが、仕事がないながらなんとか生きようとする人々が描かれています。

この辺りの世相を反映した描写は興味深いものがありますね。

 

『ブルースの女王』の惜しいところ

終盤が駆け足すぎてついていけない

本作は中盤あたりまでは、割と丁寧に物語が進んでいきます。

しかし、物語も終盤に差し掛かると急速に話が展開していき、理解が追いつきません。

 

そのきっかけは、旦那であるJGとの喧嘩のシーンから始まります。

JGがベッシーではない若い女の子のシンガーを売り出したことがきっかけで、ベッシーはブチ切れてJGと大ゲンカします。

ベッシーを殴り飛ばし出て行ってしまったJGですが、それからベッシーは飲んだくれになっておかしくなります。

家族にも当たり散らし情緒不安定に。

おまけに息子まで連れていかれてしまい、ますますヤケになります。

 

ここからさらに物語は超急展開!

いきなり大恐慌のシーンが挟まれ、いつのまにかベッシーは職を失い、家も失い質屋に通う貧乏生活を始めています。

あれほどの栄華を極めたはずのベッシーが、なぜいきなりこれほど落ちぶれてしまったのか、全く理解できませんでした。

 

それからまた急展開に復活劇を遂げ、大舞台の前で拍手喝采を受けた彼女を写し、物語は唐突に終了します。

中盤までのゆっくりとしたストーリー展開に比べ、あまりにも急ぎ過ぎた終盤がもったいなかったなと思いました。

 

黒人差別問題をもう少し描いて欲しい

基本的に黒人差別される描写がかなり少ないと感じました。

これは何かの意図があったのでしょうか?

 

この時代のアメリカといえば、この問題は切っても切り離せないものであり、ベッシーもかなりの余波を受けたはずなのですが、彼女はまるで白人達と対等のような扱いを受けています。

彼女の発言や行動からも、白人に対するコンプレックスや恨みなども特にないように感じられました。

 

映画では描かれていませんでしたが、ベッシーの最期はこの黒人差別問題により悲惨なものとなっているので、彼女の人生を揺るがせるほど苦しめられたはずの差別問題がほとんど描かれていないのには、少し疑問が残りました。

 

よくわからないシーンが多々ある

本作では所々意味がわからないシーンがあります。

 

例を挙げるとベッシーの姉の態度です。

彼女は貧困に苦しんでいる生活ながら、なぜか尊大な態度を取り、ベッシーに対して挑戦的な姿勢を崩しません。

常に何か悪巧みをしているような雰囲気を出しています。

と思いきや、急にベッシーにプレゼントを持ってきたり看病してみたりと、いい姉になったのかなと思った矢先に、また含みのある態度を見せたり…。

なんだか意図がよくわからないまま、姉は登場しなくなってしまいました。

 

他にも謎だったのは、ベッシーが養子を連れてきたシーンです。

いきなり誰の許可もなく養子を連れてきたことに対して、旦那であるJGは当然のごとく怒り狂うのかと思いきや、なぜか愛情いっぱいで養子を迎えています。
(ここのシーンの直前まで、ベッシーとJGは離婚するのではないかというくらい喧嘩していました。)

急にまた仲良くなったのかと思ったら、その直後に殴り合いの大ゲンカをしてJGは出て行ってしまいました。

このあたりよく分からないシーンであったかなと感じました。

 

『ブルースの女王』はこんな人にオススメ

『ファイナル・デッドサーキット 3D』は下記のような人にオススメできる映画です!

こんな方にオススメ

  • ブルースが好きな人
  • ソウルフルなブラックミュージックが好きな人
  • 1920〜30年代のアメリカが好きな人
  • 伝記映画が好きな人
  • サクセスストーリーが好きな人
  • 破滅型の主人公を見たい人
  • ベッシー・スミスが好きな人

1920〜30年代のアメリカを舞台に活躍したベッシーの物語です。

黒人映画につきものである差別的な描写はあまり見られません。

ベッシーの山あり谷ありの人生を追体験できます。

ブルースが好きという人は是非観て欲しい映画です。




 

『ブルースの女王』を視聴できるVOD

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『ブルースの女王』のまとめ

映画『ブルースの女王』について、ご紹介しました。

本作を観て、また一つ自分の見識が広まったような気がしました。

ブルースの女帝と言われるベッシー・スミスの人間性と、エピソードにただただ驚くばかりでした。

はたから見ると本当にエゴまみれの寂しがり屋な人物ですが、やはりブームを作る人間とはこのようにどこか偏った人物でないといけないのかなと勉強になりました。

音楽史に今尚その名を刻むベッシー・スミスの、人となりがよくわかる伝記映画だったと思います。

総合評価

3.0点 / 5.0点

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

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