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当時の世相を再現!映画『アメイジング・グレイス』のネタバレと評価!

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今回は映画『アメイジング・グレイス』のレビューを行います。

アメイジング・グレイスといえば、クリスチャンではない日本でも知らない人はいないというほどよく知られた賛美歌として有名ですね。

本作はその名曲の誕生秘話を描いた作品のようです。

本作の舞台となった18世紀のイギリスの描写もなかなか興味深いものがありますね。

奴隷を使った貿易や隣国フランス、遠く離れたアメリカの革命に影響を受ける当時のイギリスの様子がなかなか面白いです。

それでは早速レビュー開始です。




 

あらすじ・作品情報

アメイジング・グレイス

若くして政治家となったウィルバーフォース(ヨアン・グリフィズ)と、彼と同じ志を持つ友人のピット(ベネディクト・カンバーバッチ)。

イギリスの主収入源である奴隷貿易に心を痛め、現状を打ち破るべく闘う2人だったが、想像以上の苦戦を強いられるウィルバーフォースを支えていたのは、師が作詞をした「アメイジング・グレイス」だった。

引用元:Yahoo!映画

2006年に公開された映画です。

『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』や『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』などのメガホンを取ったマイケル・アプテッド監督の作品です。

 

『アメイジング・グレイス』の予告編

 

『アメイジング・グレイス』の良かったところ

18世紀のイギリスを垣間見ることができる

舞台は18世紀のイギリスということで、当時の生活様式を知ることができて興味深いです。

この時代の人々の服装は物々しいですね。

女性は大きな飾りを頭につけ、議会に参加する男性も音楽家のバッハのようなヘアスタイルで並んでいます。

また、生水は危険だとか雨が多い描写など、フランスやドイツとは違うイギリスならではの空気感が伝わりました。

 

本作は全体的にかなり丁寧に作られている印象があり、ストーリーもさることながら、衣装や小物、建物すべてに当時のイギリスを彷彿とさせる統一感があります。

これまでイギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパの人々は私にとって見分けがつかなかったですが、この映画を見て、イギリス独特の気高くてユーモラスな人達の特徴が分かったような気がします。

 

奴隷解放運動の歴史を学ぶことができる

主人公ウィルバーフォースの活躍として描かれるのは、イギリスでの奴隷を使った貿易の廃止運動です。

彼はアフリカや各地から奴隷として働かされる人々に心を痛め、イギリスで法案を可決させるために仲間を集いながら、奴隷解放に向けて活躍します。

その際、実際に様々な場所へ足を運び、色々な人たちから奴隷に関する情報を聞きます。

奴隷たちがつけられていた首輪や手枷足枷など、重々しい話とともに当時の奴隷に対する扱いを学ぶことができます。

 

ちなみにですが、奴隷に関するトピックでありながら、直接的に奴隷が虐げられていたりする生々しいシーンがほとんど出てきません。

 

実在した偉人ウィルバーフォースの葛藤劇

主人公ウィルバーフォースは奴隷の扱いに身震いするほどの嫌悪感を覚え、イギリス議会で彼らの解放を訴えます。

奴隷を労働力として使用することで経済が成り立っていたイギリスのビジネスにとっては当然大打撃となるので、そのせいでウィルバーフォースは隣国フランスに加担するスパイや反逆者として反感を買ってしまいます。

また、持病の大腸炎も日に日に悪化し顔の色が青ざめていきます。

それまで解放運動に参加していた仲間も散り散りになってしまったり、災難続きのウィルバーフォースでしたが、友であり首相であるピットと妻の支えによって再び表舞台に返り咲きます。

情けないほどの敗北と辛酸をなめ続けてきたウィルバーフォースですが、それでも奴隷を解放するために東奔西走します。

 

とある勇者
見事法案が可決するストーリーは、単純に人間としてカッコイイね。
高潔な政治家として活躍する彼を見て、私も爪の垢でも飲まなきゃ!という気分になります。
はらちゃん

 

見ごたえのある議会のシーン

本作ではイギリス議会のシーンがかなり多いです。

新たな改革のような話はご法度とされ、唯々諾々とした習慣があったようですが、ウィルバーフォースは常に奴隷解放の法案を提出し続けます。

初めは反対派が多数なのですが、この議論の場がなかなか興味深いです。

 

今の日本の国会のように簡潔な会話が求められるというわけではなく、常にウィットに富んだジョークのような揶揄が交わされています。

これは議会の中だけではなく、日常会話でもイギリス特有のユーモラスな会話が成されています。

 

時に緊迫感満載で真剣に、時にブラックジョークたっぷりで相手を揶揄するその迫力の議会シーンが見所です。

最後にウィルバーフォースの法案が可決されるシーンでは、議場にいた人達だけでなく、観ている私たちも思わず拍手してしまうことでしょう。

 

『アメイジング・グレイス』の惜しいところ

『アメイジング・グレイス』の物語ではない

本作を観て、途中までそのストーリー展開に戸惑った方も多いと思います。

その理由として、あらすじや予告などで“アメイジング・グレイスの誕生秘話”、“アメイジング・グレイスの誕生に隠された物語”と謳っておきながら、内容は実在したウィルバーフォースという人物の奴隷廃止運動がメインとなります。

ウィルバーフォースの仲間集めや議会のシーンが映画の大半をしめるので、「アメイジング・グレイスの話はいつになったら出てくるの?」と思っているとヤキモキさせられるでしょう。

映画は非常に丁寧な作りですし、ウィルバーフォースの葛藤劇やピットとの友情劇として観ても満足のいくものですが、上記の理由により初見ではかなり戸惑う部分があるかと思います。

 

ウィルバーフォースの動機付けがもう少し欲しい

奴隷貿易廃止を訴え続けるウィルバーフォースの活動には目を見張るものがありますが、本作を観ていてずっと気になったことが、「そもそもなぜ彼がそこまでして心力を注ぐのか」という点でした。

国家反逆とまで言われ、自らも落胆し心身憔悴しながらも情熱を注ぎ続けた奴隷解放運動。

一体なぜ彼が、それに対してそれほどの執着を持っていたのか、もう少しルーツを描いて欲しかったです。

これは本ストーリー内では根幹を成す大事な部分だと思うので、この描写が弱い分話の展開がもどかしく思えました。

 

あまりに唐突すぎる後半

本作は全体的にかなり丁寧に描かれています。

映像として細部にわたる背景の細かさやウィルバーフォースの感情面など、どこを取っても全く粗さが見つからないほど繊細なタッチで物語は進みます。

 

しかし、後半になるとその丁寧さが台無しになってしまうかのように畳み掛けるような展開が待っています。

腸炎でもうダメかと思われたウィルバーフォースの映像からいきなり2年後に子供ができているシーンになり、そうかと思いきや急に親友のピットが病いの床に伏していて、あっという間に長年苦心してきたはずの法案が可決してしまいます。

エッ!?と思ってしまうような急激すぎる展開に、クライマックスですら台無しになってしまったような印象を受けました。

 

『アメイジング・グレイス』はこんな人にオススメ

『アメイジング・グレイス』は下記のような人にオススメできる映画です!

こんな人にオススメ

  • 18世紀のイギリスに興味がある人
  • 奴隷解放運動に興味がある人
  • ウィルバーフォースの功績を知りたい人
  • 男の友情劇を見たい人
  • 妻の大切さを実感したい人
  • 議会のシーンが好きな人
  • アメイジング・グレイスが好きな人

イギリスの歴史を変えた1人の偉人の話です。

終始丁寧な映像描写と過酷な時代を生きたウィルバーフォースの葛藤劇が見所です。

議会のシーンも長尺で凝っているので見応えがありますね。

ウィルバーフォースを支えた仲間と妻の大切さも重要ポイントです。




 

『アメイジング・グレイス』を視聴できるVOD

『アメイジング・グレイス』が見放題対象となっているオススメVOD(ビデオ・オン・デマンド)は、下記の通りです。

オススメVOD

  • Amazonプライム・ビデオ
  • U-NEXT

 

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『アメイジング・グレイス』のまとめ

映画『アメイジング・グレイス』について、ご紹介しました。

本作を観た人がまず思う疑問は「アメイジング・グレイスの話はまだかな?」でしょう。

名曲の誕生秘話だと思ってストーリーを追っていると、なかなかその話が出てこないのでやきもきすること間違いなしです。

本作はそういった話ではなく、歴史を変えたひとりの政治家のお話です。

終盤までは物語はかなり丁寧に作られ、小道具や衣装も細部までこだわっていて見応えがあります。

なんとなく陰鬱なイギリスの空模様が、当時の世相を表しているかのような雰囲気でした。

偉人の話だけでなく、ゆっくりとイギリスの世界観に浸れるという点で評価したい作品です。

総合評価

3.0点 / 5.0点

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

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