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二層構造が面白い!ホラー映画『キャビン』のネタバレと評価!

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人里はなれたキャビンに、若い男女が集まり大騒ぎをするという定番のパターンをうまく活用し、一風変わったホラー映画に仕立て上げたのが『キャビン』です。

定番パターン自体が鍵となり、物語が二層構造をもちながら進行していきます。

ホラー映画を知る人ほど「そう来たか!」とうなる意欲作です。

今回はこの『キャビン』について、ネタバレと評価を行っていきます。




 

あらすじ・作品情報

キャビン

森の別荘へとやって来たデイナ(クリステン・コノリー)やカート(クリス・ヘムズワース)ら大学生の男女5人。

彼らが身の毛もよだつような内容のつづられた古いノートを地下室で発見し、呪文を唱えてしまったことから、何者かが目を覚ましてしまう。

一方、彼らの知らないところではその一部始終が監視され、コントロールされていたのだった。

そして、何も知らない彼らに魔の手が忍び寄り……。

引用元:Yahoo!映画

『オデッセイ』の脚本を手掛けたドリュー・ゴダード監督と『アベンジャーズ』のメガホンを取ったジョス・ウェドン監督がタッグを組んだ作品です。

本作品はR15指定となっています。

 

『キャビン』の予告編

 

『キャビン』の良かったところ

きっちりとラストでつながる二層構造

この物語は二層構造を成しています。

表層ではホラー映画の「お約束」が繰り返され、深層(=真相でもある)ではその定番パターンを人為的に管理しています。

定番パターンが必要となる理由も深層で語られています。

 

最初はあくまで管理する側だった深層の人々も、「お約束」が機能しなくなってからは事態に巻きこまれ、いままで分かれていた二層が終盤では一つとなります。

主人公たちが傷つけば傷つくほど、管理側が安泰となり、主人公たちが無事に問題を切り抜けるほど、管理側が危うくなるという、ゼロサムゲーム(どちらか得をすればどちらか損をする)の様相を呈しています。

 

面白いのが、このゼロサムゲームの関係が視聴者とホラー映画の登場人物の関係にも似ていることです。

ホラー映画の登場人物が悲惨な目にあえばあうほど、視聴者はドキドキして作品を楽しめ、登場人物がすんなりトラブルを回避しまくると、視聴者は退屈し、映像作品として刺激の強いはずのホラー映画を選んだ意味がなくなってきます。

 

はらちゃん
かなり皮肉が効いていますね。

 

怪物博覧会と化す終盤

中盤に登場するゾンビ一家もしっかりとした出来なのですが、終盤に大暴れする怪物たちもかなり良い出来です。

CGによって描かれた大量の怪物が所せましと暴れ回ります。

この時ホラー映画の常連であるゾンビや狼男、マスク人間や殺人ピエロが、今まで安全な地下から表層の主人公たちを管理していた深層の人々を蹂躙します。

 

ホラー映画界のスタメンといえる上記モンスター以外にも、奇怪な殺人マシン、謎の昆虫、巨大コウモリ、顔が食いしん坊なバレリーナ、半魚人、巨大な触手、映画『ヘルレイザー』に出て来るピンヘッドもどきと多士済々です。

デザインも凝っていますし、CGの出来も良く、ストーリー的にはしっちゃかめっちゃかになる終盤も「これはこれでお祭りみたいで楽しい」と感じさせるモンスターの完成度なのです。

 

はらちゃん
どうがんばってもピンヘッドの偽物にしか見えないモンスターからは、制作陣のホラー映画のこだわりや愛を感じます。

 

定番パターンを仕込みながらの驚くべき展開

途中までは管理側の目論見通り、パターンにはまって主人公たちは追い詰められていきますが、終盤前にお約束を打ち破り物語を急展開させます。

いかにも頼りない、憎めないご陽気人間のマーティが復活し、あれよあれよと深層に侵入します。

それ以降は怪物たちのパーティータイムなのです。

 

ホラー映画の「お約束」を打破したマーティはそのまま生き残り、アメリカ映画にありがちな自己犠牲も選びません。

 

はらちゃん
中盤までとは毛色が違う嵐のような展開に、いろんな意味で度肝を抜かれるでしょう。

 

謎のホラー展開インジャパン

管理された定番展開として、日本支部の様子が映し出されますが、その様子が不思議な味わいをもっています。

怨霊に狙われた子供たちが、蓮の花を使って霊を清めるような儀式をしているんですが、日本人=仏教徒=蓮の花というイメージをもたれているんでしょうか?

 

教科に「おはらい」がある仏教系の小学校でもあるんですかね?

日本人はみなガチ仏教徒という間違った情報のもと撮影されたと思われるシーンですが、蓮の花の清らかさが強調されていてけっこう綺麗です。

ちゃんとした日本語で会話しているものの、子供たちが喜ぶシーンでの歓喜は「イェー!」と叫び、アメリカ式に表現されておりました。

 

とある勇者
「やったー!」じゃないんだね・・・。
そこは洋画ということで。笑
はらちゃん

 

随所にシュールな笑い

コメディホラーで見受けられるものとは雰囲気が違う、シュールな笑いが随所に用意されています。

濡れ場を期待してモニタに集まる職員たち、真顔でエロティックなシーンを見守るオッサン二人は、逃げまどう表層の主人公たちと対照的です。

 

また、バイクが見えない壁に激突するシーンは「壁ドンレベル56」と言うべき唐突かつシュールな画ですし、散々ネタにしていた半魚人に襲われる様子は、表層の人々に期待している「お約束」を深層の人間が果たすという皮肉さ。

しかも、鯨のように半魚人が血をふきあげるというオマケつきです。

 

はらちゃん
制作陣のイタズラ心が見え隠れしますね。

 

冒頭からサービスシーン

開始数分で主人公が下着姿をさらすほか、ホラー映画の「お約束」として「いちゃついている男女は早めに死ぬ」というものがあるので、サービスシーンはきっちり用意されています。

サービスシーン担当は主人公の友人ジュールス。

彼氏であるカートと盛り上がるのはもちろん、オオカミの剥製とだって、エロティックな気分になれるポテンシャルを秘めています。

そのやりすぎ感は「ジェイソンだったら十三回殺してる」レベル。

これしかあたしの生きる道はないとばかりに、腰をクネクネさせております。

 

『キャビン』のイマイチなところ

展開がぶっとびすぎてる

けれん味のないホラーを期待している人にとって、『キャビン』は面食らう作品となります。

ホラー映画の定番パターンである「お約束」を逆手にとっているうえ、終盤に統合されるまで物語が二層構造となっているのでややこしいです。

物語が物語内で管理されるというメタフィクション的要素が苦手な人は親しみづらい作品です。

 

終盤のバタバタした感じも、しっとりとした雰囲気のあるホラー映画が好きな人にとっては響かない内容です。

また、ホラー映画の「お約束」を知っていれば知っているほど楽しめる作品なので、ひるがえって言うと、ホラー映画初心者は置いてけぼりを食う可能性があります。

それくらいクセの強い作品なのです。

 

技術が伴わない時代はどうやって管理してきたのか謎ですし、ツッコミを入れるとキリがない部分もあり、設定のリアリティは期待できません。

 

館長しっかり!

序盤から言及されてきた謎の多い館長。

やっとラスト近辺で登場するのですが、散々ひっぱってきた割には別段特殊能力を持っているわけではなく、能力的なすごみは感じませんでした。

顔の迫力はありますが・・・。

 

モンスターを使役する能力をもっていたり、体の一部が変形して戦うみたいな展開を期待していた筆者は、少し肩すかしを食らってしまいました。

あと、部下がほぼ全滅してから登場するのはさすがに遅すぎではないでしょうか?笑

 

マジメすぎるよホールデン君

マジメなのが取り柄のキャラクターは得てして損な役回りを演じがちですが、優等生枠のホールデンは損な役回りどころか、ある意味鬼畜ともいえるマジメぶりを発揮し、マジックミラー前の生着替えを視聴者が鑑賞する機会を奪ってしまいます。

視聴者の一部はこう思ったでしょう・・・。

「マジメ君!せっかくのチャンスなのに余計なことすんな!」と。笑

 

視聴者の怒りが通じた(?)のか、この優等生キャラは特に見せ場もなく退場してしまいます。笑

 

『キャビン』はこんな人にオススメ

『キャビン』は下記のような人にオススメできる映画です。

こんな人にオススメ

  • 変わったホラー映画が好きな人
  • ひねりの効いた話が好きな人
  • モンスター映画が好きな人
  • レベルが上がりすぎた壁ドンを見たい人
  • シュールな笑いが好きな人
  • ホラー映画をよく鑑賞する人
  • 不思議な日本の怨霊退治を見たい人
  • オオカミの剥製と盛り上がれるエロ担当の熱演を見たい人

 

『キャビン』の口コミ

CGを含んだ化け物も現れるので、SFホラー映画という位置付けで観て頂ければと思います。
はらちゃん

 

構成はホラー映画としては少し特殊な感じですね。
はらちゃん

 

定番要素はありつつも、一風変わった演出も観られます。確かに好き嫌いは分かれるかもしれませんね。
はらちゃん



 

『キャビン』を視聴できるVOD

『キャビン』が見放題対象となっているオススメVOD(ビデオ・オン・デマンド)は、下記の通りです。

オススメVOD

  • Amazonプライム・ビデオ
  • U-NEXT

 

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『キャビン』のまとめ

映画『キャビン』についてご紹介しました。

定番パターンによるありきたりのホラー映画と見せかけておいて、「お約束」を使った仕掛けが用意されています。

表層と深層の二層構造など、話がややこしい面もありますが、難しいことを考えず中盤までの「お約束」や終盤のドタバタを楽しめる作品でもあります。

「お約束」を知っているホラー映画好きの方がより楽しめる作品ですね。

総合評価

3.5点 / 5.0点

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

この記事の著者の執筆作品

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