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サメから生き残るのは誰だ!映画「ディープ・ブルー」のネタバレと評価!

更新日:

かなりファンキーな方向性に進んでいる現代のサメパニック映画ですが、『ディープ・ブルー』は古い作品だけあって「、とりあえず変なサメ出して暴れさせとけ」という乱暴な作品ではありません。

リアル寄りの設定と有名俳優も出演しているマジメ(?)な作品です。

セットもかなり大がかりなもので、サメを使ったパニック映画にありがちな低予算系ではなく、見ごたえがあります。

そんなパニック映画の王道と邪道の両方を兼備する『ディープ・ブルー』について書いていきます。

なお、本記事はネタバレを含んでおりますので、ご注意ください。




 

あらすじ・作品情報

ディープ・ブルー

太平洋上に建造された、海洋医学研究施設(アクアティカ)。

そこでは、凶暴なマコシャーク(青鮫)の脳組織から新薬を製造する研究を行っていたのだが、研究を急いだスーザン博士が鮫のDNAを操作したために、サメは巨大化し、高度な知識を持つ新種と化してしまったのだ!

やがて、人類と同様の知能を備えた巨大ザメは殺戮ゲームを開始。

折しも海上は激しい嵐に見舞われ、海の孤島となった研究所では人類とサメとの死闘が始まる!!

引用元:Amazon

映画『ディープ・ブルー』のメガホンを取ったレニー・ハーリン監督は、「ダイ・ハード2」や「クリフハンガー」の監督をしたことでも有名です。

ちなみに、2018年に19年ぶりとなる『ディープ・ブルー』の続編『ディープ・ブルー2』が公開されましたが、監督は替わり、ダリン・スコット監督がメガホンを取っています。

 

『ディープ・ブルー』の予告編

 

『ディープ・ブルー』の良かったところ5つ

しっかりと作りこまれた設定と描写

映画タイトルやパッケージから、怪獣大決戦的なテイストが漂うB級サメ映画と比べるとその設定は実にリアル。

そして、舞台となる海洋研究所もよくできていて、パニック映画の醍醐味である「極限状態からの脱出」に一役かっています。

 

CGとセットを駆使して作り上げられた海中の海洋研究所や、サメによる襲撃シーン、水中の攻防もしっかり描写されています。

サメの挙動や質感もリアルです。(当然ですが、サメは複数の頭をもっていたり、飛んだりしません。)

 

惜しむらくは、1999年制作ということもあり、技術的な問題で一部CGの出来が悪いです。

とはいえB級サメ映画のように、主役(?)であるサメを毎回CGで描画しているわけでもなく、数秒のカットなのであまり気にならないと思います。

 

とある勇者
1999年制作で古い映画ではあるけど、十分のクオリティを誇っているね!
昔のまだそれほど確立されていない技術の映画も、味があって良いよね!
はらちゃん

 

キャラクター設定がしっかりしている

著名俳優が出演していることもあり、キャラクター設定はしっかりしています。

特に主役コンビは「実務的荒くれ男と頭でっかち科学者女」という王道でありますが、王道であるがゆえに分かりやすく、視聴者をすんなりと物語の中に引きこんでくれます。

他にも遭難クリアずみ社長、臆病技術者、マイペース科学者、真人間レディ、おちゃらけ信心シェフと多士済々です。

 

特にプリーチャー(説教師、伝道師の意味)と呼ばれるおちゃらけ信心シェフはユーモアセンスもあり、比較的シリアスに進む物語の息抜き要員として活躍してくれます。

単なるコメディ要員ではなく、危機を突破する機転や運をもちあわせ、実際に牧師として活動していたがごとく聖書の引用を用い、みんなを励まします。

どんなにドジを踏んでもにくめない、愛嬌のある外見もキャラクターにマッチしています。

 

とある勇者
パニック映画でメインはサメだけど、キャラクターそれぞれに個性があって、サメ以外も印象深いものはあるね!
それだけ演出、出演者の演技が光っているね!
はらちゃん

 

王道と邪道の両方を採用

かなりの予算が組まれた、サメ映画にしてはメジャータイトルとも言える『ディープ・ブルー』ですが、パニック映画としての王道と邪道の両方を採用しております。

 

王道としては、キャラクター設定としての「荒くれ男と知的女」コンビや、人物の減り方、エゴイストの改心と行く末がそれに近いです。

邪道としては、いかにも有能そうな人物の前触れなき退場や、シンプルな生物であるはずのサメが、人間たちの行動をコントロールしているという点です。

 

あまりにも王道すぎると、映画をよく観ている人は筋書きを予想できてしまうので、視聴からドキドキ感が失われています。

その点『ディープ・ブルー』はいくらか邪道な展開も組みこまれているので、一工夫加えられた作品なのです。

 

多少のサービスシーンもあり

惨劇の舞台が海中施設ということもあり、冒頭には水着姿の観光客が登場しますし、主要人物たちも薄着になりがちです。

とはいえ、巨大な海洋研究所がどんどこ破壊される展開の激しさに比べるとおとなしめですが・・・。

 

導入部をのぞくと、そもそも女性の登場人物が少ないのですが、このサービスシーン要員(?)として活躍してくれる女性二人がどちらも良くいえばスレンダー、率直に言うと胸が控えめな体型なのです。

もしかしてこれは、監督の趣味なのでしょうか?笑

 

日本でもそうですが、アメリカでもセクシー要員=巨乳=頭が悪いという図式が当てはめられがちです。(特にアメリカでは金髪グラマラス美女がそういう扱い。)

海洋研究所に勤務する時点で、一定以上の頭脳をもっているので、ひょっとしたら『ディープ・ブルー』を撮った監督は、海洋研究勤務=頭が良い=控えめおっぱい、という多少の差別意識に基づいた究極のリアリティを持ちこもうとしたのでしょうか?

それとも単純に「控えめおっぱいこそ至高!」と自分の趣味をあらわにしたのでしょうか?

真実は監督のみぞ知る・・・。笑

 

サメの襲撃タイミングにみるその知能向上

『ディープ・ブルー』では、遺伝子操作や投薬によって人間並みに知能が向上した設定のサメが、モンスターとして登場します。

このサメが人間を襲撃するタイミングをよくよく観察してみると、興味深い事実が判明します。

というのも、襲撃される人物はその手前で調子にのっている(とサメが認識している)のです。

 

まずは、マイペース科学者が実験成功に気をよくして喫煙します。

サメは煙草ごとその手をばっくりいきます。

そして、遭難事故を乗り越えた社長が団結を求め気持ちよく演説している時に海中へテイクアウト。

また、エゴイスティックだったある人物が改心し、人々のために役立とうと思ったらきっちりデストロイと、知能が向上したゆえにサメ自身が「イラッ」とした直後に仕事をしている印象です。

 

簡単かつ乱暴にいうと、「しゃくにさわる」相手にアタックしている印象を受けるのです。

 

とある勇者
「しゃく」と「しゃーく」をかけているね。笑
それは偶然の産物です。笑 決してダジャレが言いたくて『ディープ・ブルー』を取り上げたわけじゃありませんよ!笑
はらちゃん

 

『ディープ・ブルー』のイマイチなところ3つ

海洋研究所もろすぎませんか?

潤沢な資金と綿密な計画をもって建設したと思われる海洋研究所、いくらなんでももろすぎませんか?

知能の上がったサメによる計算づくの行動があるものの、基本的にはアンラッキーの連鎖であっという間に施設の機能が停止してしまいます。

 

いくらか爆発が続いたものの、海中にある部分まで崩壊寸前というのはちょっとやり過ぎの気もします。

このアンラッキー連鎖が、遺伝子操作という神の領域に踏み込んだ人類への罰を表しているのならしっくりきますが・・・。

 

女科学者がイケメンすぎる

主人公の一人である女科学者がイケメンすぎるというか、あまりヒロイン的な魅力がありません。

サメの実験に当初から関わる最重要人物であるものの、その背景もあまり語られず、多少の活躍はあれど、応援したくなる魅力を感じませんでした。

顔がかわいいというよりイケメンですし、エゴイストとして遺伝子操作を行い、大事故の要因を作ってしまいます。

 

昔のホラー映画のヒロイン的なかよわさを期待するわけじゃありませんが、もうちょっとかわいげのある、人間味の豊かなキャラクターの方が良かったのではないでしょうか。

はらちゃん
感情移入しやすく、応援したくなるキャラクターが個人的には欲しかったです。

 

主人公が王道すぎるので危機を感じない

映画の王道ともいうべき「荒くれ男と知的女」というコンビが中心となるこの物語。

しかし、あまりにも「荒くれ男」の主人公感が強すぎるので、この男がいくら危機に陥っても死ぬ気がしません。笑

 

前科はありますが、決して非情な人物でないのは各所での行動を見れば分かりますし、冗談を飛ばせるくらいのほど良い余裕が、「こんだけ主人公感が強ければまず死なないな」と視聴者を良い意味でも悪い意味でも安心させてしまいます。

 

とある勇者
邪道パターンでキャラクターが何人か葬られているけど、この主人公に関しては王道過ぎるんだよね。
主人公が死んだら話が進行しなくなるけど、最後の最後まで安心して観ていられるのが少し難点でもあるね。
はらちゃん

 

『ディープ・ブルー』はこんな方にオススメ

『ディープ・ブルー』は下記のような方に、ぜひオススメしたい映画です。

こんな方にオススメ

  • パニック映画が好きな方
  • マジメ(?)なサメ映画が好きな方
  • 序盤から動きのある映画が好きな方

王道の展開と邪道の展開があるので、両方楽しめる方には更にオススメ度が上がります。

B級サメ映画にうんざりしている人にとっては口直しになりうる、しっかりと作られた作品です。

 

『ディープ・ブルー』の口コミ

まさしく本記事でも書いている内容ですね。人間大人しく生きていくのが一番なのでしょうか・・・。
はらちゃん

 

やはりパニック映画なので、観ていてハラハラ感はずっと続きますね。
はらちゃん

 

何度も再鑑賞してしまうほどの評価を付けている方もおられますね!
はらちゃん

 

『ディープ・ブルー』を視聴できるVOD

『ディープ・ブルー』が見放題対象となっているオススメVOD(ビデオ・オン・デマンド)は、下記の通りです。

オススメVOD

  • Amazonプライム・ビデオ
  • U-NEXT

 

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『ディープ・ブルー』のまとめ

映画『ディープ・ブルー』のネタバレ、評価を書いてきました。

『ディープ・ブルー』はしっかりと作りこまれたサメのパニック映画、大量生産されているB級サメ映画の反対を行くリアリティ重視の作品です。

有名な俳優や大がかりなセットが盛りこまれており、サメ映画の中ではメジャーなタイトルです。

パニック映画の王道展開と邪道展開をうまく使いつつも、アクション性の高い作品に仕上がっています。

総合評価

4.0点 / 5.0点

興味のある方は、是非ご覧ください。

最後までお読み頂きありがとうございました。




 

この記事の著者の執筆作品

オブザデッドレビュー34発

著書名:オブザデッドレビュー34発
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